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kaiteimura

海底村プロジェクトの田中清一郎さん、
・日本テレビ 『 THE! 鉄腕! DASH!! 』DASH海岸に出演決定!
初回の出演は、2010年4月18日 お楽しみに♪
TOKIOのメンバーの方々に、海底基地の作り方をアドバイス!? すごいですね!

  • 日本テレビ『DASH海岸』ホームページはこちら

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田中清一郎さんの著書『海底ハウスの少年 セイの冒険』

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田中清一郎・海底村プロジェクト

今をさかのぼること30年。
静岡県熱海沖の海底に家を建てて暮らす家族があった。
その発想があまりにも時代の先端を行っていることから、あらゆるマスコミが飛びついた。
しかし、ブームというものには、やがて下火になる時が来る。
この10年ほどはあまり人々の話題にはならなかったのだが……。

たまたま、その家族の1人、田中清一郎氏が、当協会に参加していたことから、協会顧問の小滝流水氏の推薦をうけ、2006年7月東京国際ブックフェアの会場で講演をすることとなる。
それから、約半年。今まさに、伝説の復活劇がはじまろうとしている。(2006.7)


ものがたり

 二〇〇六年十月二十九日、十二時十分。
 ぼくは、二十八年ぶりに、海底ハウス・歩号二世が沈む、静岡県沼津沖の海底に潜ることになった。
 少し肌寒くなってきて、夏特有の海のにぎわいがすっかりなくなった頃だった。
「たしか、このへんだったと思うんだけど……」
 船上で不安げに言うぼくに、プロダイバーの小串さんは、
「まちがいないよ。じゃあ行くよ、セイちゃん」
 決然とそう言い、一気にもぐって行った。
 ぼくも、慌てて、小串さんの後を追った。

 こぽっ、ごぼぐぼごぼごぼぉ…
(潜水具の口から息を吐く音)
 シュ〜〜〜〜
(息を吸う音)
 ごぼぐぼごぼごぼぉ…
 シュ〜〜〜〜

画像の説明
「海底ハウスは、どんな姿で、ぼくを待っていてくれるのだろう」
「もしかすると、鉄板も何もかも、腐って落ちてしまっているのかもしれない……」
 水深五メートルを過ぎたあたりから、ぼくの不安は増してきた。
昔とちがって、海水は濁り、視界が悪かった。藻がからみついてきたりもした。
 ぼくは、必死になって両手を掻いて、小串さんの後を追った。
 
「少年の日々、ぼくをやさしく包み込んでくれた海底ハウスは……」
「二十八年もほっておかれて、ぼくに、あいそが尽きたかもしれない……」
「水深は八メートルか。まだだな」
 そんなことを考えていた時、小串さんがぼくの肩を叩いて方向を変えようと合図した。
 その時だった。突然、巨大なクジラのような物体が、ボーっと目の前に現れた。

「あ、ハウスだ!」

 目を見開いてよく見ると、海底ハウスは大きく傾いていて、片方が海底の暗い中に、落ち込んでいた。
その姿は、まるで、久しぶりのわが子を懐かしく迎える、母(はは)クジラのようにも見え、また、傷ついて助けを待ち望んでいた手負いのクジラのようにも見えた。
 ぼくは、初め、母クジラに近づくことができなかった。

「母さん、ごめんね。今まで長い間、放っておいて……」
 語りかけるぼくの全身は、がたがた震えていた。

(つづく)
『海底ハウスの少年 セイの冒険』より

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書籍紹介

現時点では、2冊の書籍が出版されています。(2010.1月現時)

  • 田中清一郎さんの著書
    『海底ハウスの少年 セイの冒険』
    『海底ハウスの少年 セイの冒険』(新日本文芸協会) 田中清一郎著
    ・・・書籍版はこちら
  • 「海底ハウス」開発者の父・田中和栄さんの物語
    『海底ハウス』
    『海底ハウス』(新日本文芸協会) 登坂将司著
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海底村憩いの時間 ご案内

海底村復活にむけて、田中清一郎さんを囲む夕食会が定期的に開催されています。
ご興味を持たれた方は、こちらにご連絡してみてください。


海底ハウス・NEWS

・海底に眠ったままのあゆみ号2世(海底ハウス)が、地元 沼津の方々によって利用されることが決まったとのこと。稚魚を放流する場所の守り神になるようです。詳細はまたこちらにも掲載しますね。08.7.5

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